キャセイグループ2024年度決算を発表
貨物需要、乗客数、燃料費、コスト効率によって支えられた、2年連続の堅調な財務実績
2025年3月13日木曜日
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| 2024年 | 2023年 | 前年同期比 |
総売高 | 百万香港ドル | 104,371 | 94,485 | +10.5% |
純利益 | 百万香港ドル | 9,888 | 9,789 | +1.0% |
一株あたり利益 | 香港セント | 149.2 | 140.8 | +6.0% |
一株あたり配当金 | 香港ドル | 0.69 | 0.43 | +60.5% |
キャセイグループ(本社:香港、最高経営責任者:ロナルド・ラム)はこのたび、2024年度(1月~12月)の決算を発表しました。前年と比較して、貨物需要の増加、乗客数の増加、燃料費の低下、およびコスト効率の向上に支えられた堅調な財務実績を示しました。
キャセイグループの2024年の純利益は99億香港ドルを計上しました。2023年は98億香港ドルの計上でした。
キャセイグループの航空会社および子会社は、2024年通年で、88億香港ドルの純利益を計上しました(例外項目を除く、2023年は92億香港ドルの利益)。関連会社からの業績はその大半が3ヶ月前倒しで認識され、2023年の16億香港ドルの損失に対し、通年で2億8800万香港ドルの利益となりました。
決算の発表に伴うキャセイパシフィック航空の会長、 パトリック・ヒーリーによる声明は以下のとおりです。
会長の声明
1000億香港ドルの投資、100機の新機材の購入、100の目的地
2年連続で堅調な財務実績を達成できたことは、当社のグローバルチームの卓越した努力と献身の証です。私どもは株式の買戻しを完了し、株主への配当を行い、社員に報い、また、顧客体験の向上と本拠地香港への貢献を継続して行うことができました。
私どもは未来に胸を躍らせており、航空輸送と貨物輸送能力を増強し、顧客体験を向上させることに引き続き全力で取り組んでまいります。私どもの財務実績は、第三滑走路の運用開始に合わせ1000億香港ドル以上の投資を行う自信を与えるものです。
私どもはすでに100機以上の新世代航空機の受領を開始しており、アリア・スイートや新しいプレミアム・エコノミークラスなどの最先端の新たな客室、新たな旗艦ラウンジ、そしてデジタル革新を導入しています。
また、世界各地へネットワークの拡大を続けており、すでに2025年内に11都市を追加することを発表しており、さらに多くの都市を追加する予定です。キャセイパシフィックと香港エクスプレスは、2025年内に世界100以上の目的地への旅客便を運航する予定です。
香港を本拠地とする航空グループとして、香港、中国本土、そして世界をつなぐ世界をリードする国際航空ハブとしての香港の地位を高めるよう今後も一翼をになっていきたいと考えています。キャセイの社員、お客様、株主の皆様、そして香港特別行政区政府の皆様の多大なるご支援に心から感謝申し上げます。
貨物需要の増加と収益の向上
キャセイカーゴは2024年に非常に好調な業績を示し、特に、昨年後半は強力な電子商取引需要がその主要な要因となりました。全体として、貨物取扱量は2023年と比較して11%増加し、収益(イールド)は約3%向上しました。
旅客数の増加と収益の低下
旅行部門では、キャセイパシフィックと香港エクスプレスを合わせた旅数が前年比で30%以上増加しました。しかし、市場へのフライト増便に伴い、予想通り旅客収益(収益旅客キロメートル (RPK) あたりの平均収益)は正常化し続けることとなりました。キャセイパシフィックでは収益が12%減少し、香港エクスプレスではさらに顕著で、地域路線における激しい競争を反映して前年比23%減となりました。
キャセイは、様々なニーズのお客様に最適なサービスを提供できるよう、キャセイパシフィックをプレミアムなフルサービスの航空会社とし、香港エクスプレスをローコストの航空会社とするデュアルブランド戦略に取り組んでいます。
香港エクスプレスは、業界全体で発生しているプラット・アンド・ホイットニー製エンジンの問題により、約5機のエアバスA320neo機材が運航停止となったことに起因し、2024年は短期的な運航上の問題に直面し、収益に影響を及ぼしました。
キャセイは、低い運賃でより多くの都市への選択肢をご提供する香港エクスプレスのローコストキャリアとしてのビジネスモデルに長期的な信頼を寄せています。同社は成長を続け、効率性を高めることで、持続的な収益性への道が開けると期待できます。
香港エクスプレスは世界で最も急成長している航空会社であり、最近ではエアラインレーティングスで世界のトップ5に入るローコスト航空会社の1社に選ばれました。
燃料費の低下とコスト効率の向上
キャセイグループの航空会社は運航便数を増やしたものの、燃料費は低下し、燃料の平均搭載単価(ヘッジを除く)は前年比で9%以上低くなりました。
さらに、旅客数と貨物量の両方が増加したことで、キャセイグループ(子会社および関連会社を除く)は固定費をより広い基盤に分散することができました。その結果、2023年と比較して、1トンキロメートルあたりのコスト(燃料を除く)を4.5%削減することに成功しました。
関連会社の業績改善
関連会社からの業績は3か月前倒しで認識されますが、2023年の16億香港ドルの損失から2024年には2億8800万香港ドルの利益へと改善しました。
キャセイグループの関連会社には主に中国国際航空(「エアチャイナ」)およびエアチャイナカーゴ有限公司を含みます。エアチャイナの業績改善は、民間航空市場の回復、機材効率の向上、および厳格なコスト管理によるものです。
株式の買戻し、配当、および社員報酬
キャセイは、2024年7月に香港特別行政区政府から優先株の残り50%、つまり98億香港ドルを買い戻したほか、保有期間中の優先株配当として総額約40億香港ドルを支払い、2024年9月にはワラントの買戻しも行いました。
さらに、2025年1月初旬には、2026年満期の67億香港ドルの転換社債の約68%を再購入しました。
キャセイは、通年業績から2024年に関する普通株主への2回目の中間配当として1株あたり49セントを支払うことを発表しました。すでに支払われた1回目の中間配当と合わせると、2024年の普通株配当は1株あたり69セント、総額44億香港ドルとなります。
成功を社員と共有することは、キャセイの文化において常に重要な部分を占めています。キャセイは、社員に対して裁量ボーナスと利益配分として、合計で10週間以上に相当する給与を提供できることを嬉しく思っています。
キャセイグループの2024年年次業績については、こちらをクリックしてご覧ください。