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DHL Expressとキャセイグループ新たなSAFパートナーシップを締結

アジアでの持続可能な航空燃料の生産と利用促進へ

・DHL Expressは、キャセイグループから2,400トンの持続可能な航空燃料(SAF)を購入し、
​ キャセイグループの全額出資子会社の貨物専用航空会社「エアホンコン」の運航便で使用

・仁川空港、成田空港、チャンギ空港発のエアホンコン便でSAFを使用

・低炭素航空物流の実現と、航空貨物業界におけるSAFの生産・利用促進に向けて締結

DHL Express アジア太平洋地区 ネットワークオペレーション&アビエーション担当シニアバイスプレジデントのピーター・バーデンス(左から3番目)、キャセイ カーゴ ディレクターのトム・オーウェン(右から3番目)、エアホンコン チーフオペレーティングオフィサーのクラレンス・タイ(右から2番目)、キャセイ サステナビリティ ゼネラルマネージャーのグレース・チョン(右端)、DHL Express 香港&マカオ コマーシャル部門担当バイスプレジデントのワイ・キョン・ロー(左から2番目)、およびDHL Expressセントラルアジアハブジェネラルマネージャーのサミュエル・リー
DHL Express アジア太平洋地区 ネットワークオペレーション&アビエーション担当シニアバイスプレジデントのピーター・バーデンス(左から3番目)、キャセイ カーゴ ディレクターのトム・オーウェン(右から3番目)、エアホンコン チーフオペレーティングオフィサーのクラレンス・タイ(右から2番目)、キャセイ サステナビリティ ゼネラルマネージャーのグレース・チョン(右端)、DHL Express 香港&マカオ コマーシャル部門担当バイスプレジデントのワイ・キョン・ロー(左から2番目)、およびDHL Expressセントラルアジアハブジェネラルマネージャーのサミュエル・リー

DHL Expressとキャセイグループは、航空貨物業界におけるCO2排出削減への共同コミットメントを強化するべく、新たに持続可能な航空燃料(SAF)のパートナーシップを締結しました。

本契約の下、キャセイはDHL Expressに対し、アジアの3空港(ソウル・仁川国際空港、東京・成田国際空港、シンガポール・チャンギ国際空港)を出発する国際便向けに、2,400トンのSAFを供給します。これらの便は、キャセイグループが全額出資する子会社であるエアホンコンが運航し、主にDHL Expressのエクスプレス貨物サービスを担っています。

このパートナーシップにより、2025年末までに、ライフサイクル換算で約7,190トンの温室効果ガス排出削減が見込まれており、これはエアバスA330貨物機による香港―シンガポール間のフライト100便以上の排出量に相当します。

DHL Express アジア太平洋地区 ネットワークオペレーション&アビエーション担当シニアバイスプレジデントのピーター・バーデンス氏は次のように述べています。「世界全体の航空燃料消費に占めるSAFの割合は1%未満ですが、航空輸送は依然として、温室効果ガス排出の主要な発生源の一つです。今回、キャセイと連携してアジアでのSAF利用を広げる決定は、SAF生産と需要拡大の流れを後押しする大きな一歩です。DHL ExpressはこれまでSAF活用にいち早く取り組んできましたが、今後も多くのパートナーやお客様とともに、アジアにおける強固なSAFエコシステムの構築を目指してまいります。この継続的な投資は、『選ばれるグリーンロジスティクス』を4つの経営目標の一つとするDHLグループの中期戦略『Strategy 2030』にも沿うものです。」

今回のSAF契約は、DHL Expressとキャセイグループの長年にわたるパートナーシップ、特にエアホンコンとの協力関係を基盤としています。エアホンコンは、過去20年以上にわたり、DHL Expressのアジア太平洋ネットワークにおいて重要な役割を果たしてきました。この新たな協力は、強固な基盤をさらに拡張し、SAF推進におけるより深い協力の道を開きます。

キャセイ カーゴ ディレクターのトム・オーウェン氏は次のように述べています。「このパートナーシップにより、エアホンコン便へのSAF初搭載が実現します。キャセイにとって、グローバルネットワーク全体でのSAF利用拡大に向けた重要なマイルストーンです。SAFは当社のCO2削減戦略の中核であり、利用拡大には協力が不可欠です。DHL Expressのような志を同じくするパートナーと協力し、特にアジアにおけるSAFの利用拡大とスケールアップを推進できることを大変うれしく思います。」

今回の締結により、DHL Expressはキャセイの「法人企業向けSAFプログラム」の最新の戦略的パートナーとなります。本プログラムは2022年に開始され、企業パートナーがSAFを活用して出張・航空貨物による温室効果ガス排出量削減に取り組むことを支援してきました。2024年には、16社のパートナーが参加し、6,000トン以上のSAFが使用されました(HSBC、AIA、スタンダードチャータードなどが含まれます)。

キャセイはアジア地域におけるSAFの取り組みを着実に拡大しています。2025年前半には、中国本土で生産されたSAFを香港国際空港に供給する契約を中国石化(Sinopec)と締結し、香港への初の輸出を実現しました。また、韓国ではSKエナジーと提携し、2025~2027年のSAF供給を確保しています。さらに、キャセイは香港での政策開発とSAF導入を推進するため、香港持続可能航空燃料連合(HKSAFC)の共同設立にも取り組んでいます。これらの施策は、ネットワーク内でのSAF利用拡大と地域SAFエコシステムの構築というキャセイの使命を反映しています。

SAFへの投資は、長期的かつ予測可能な供給を確保する上で不可欠です。DHL Expressも世界的にSAF導入を先導しており、Neste、bp、ワールドエナジー社など複数のパートナーとの長期契約を締結しています。今年初めには、コスモ石油マーケティングと提携し、日本発フライト向けのSAFを調達しました。直近では、Nesteとの契約によりシンガポール・チャンギ空港発国際便向けに7,400トンのSAFを確保し、地域全体でのSAF需要と供給の促進に積極的に取り組んでいます。

これらの取り組みにより、DHLは代替燃料輸送に関する知見を深めることができ、Strategy 2030の重点分野「新エネルギー」におけるセグメントとして活用されます。DHLグループは、風力、太陽光、電気自動車(EV)・バッテリー、バッテリー・エネルギー貯蔵システム、EV充電、電力網、代替燃料、水素の8つの分野でエンドツーエンドの物流ソリューションを開発しています。

 

【キャセイについて】

キャセイは旅と日常を合わせてワンランク上の体験を提供するプレミアム・トラベル・ライフスタイル・ブランドです。フライト、ホテル、ショッピング、ダイニング、ウェルネス、ペイメントなど幅広い分野にわたってサービスを提供しています。また、キャセイパシフィックは70年以上の歴史を持つ香港を代表する航空会社で、ワンワールド・アライアンスの創立メンバーです。キャセイカーゴとともに世界中にネットワークを広げプレミアムなフライトを提供しています。キャセイグループは、ローコストキャリアの香港エクスプレス航空、貨物専門航空会社のエアホンコン、その他多くの子会社で構成されています。

​キャセイパシフィックは日本からは東京(成田、羽田)、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市6空港から香港へ毎日18便以上、エアバスA350-900/1000、A330、ボーイング777などで運航しています。

 

【エアホンコンについて】

エアホンコンは、主にDHL Express向けにエクスプレス貨物サービスを提供する全貨物航空会社です。アジア、中東、ヨーロッパ、オーストラリアの17都市へ定期便およびチャーター便を運航しています。1986年に香港初の全貨物航空会社として設立され、現在はエアバスA330F型機のみで構成される機材を保有し、A330-200Fが4機、A330-300P2Fが10機稼働しています。エアホンコンはキャセイパシフィック航空の完全子会社です。詳しくは www.airhongkong.com.hk をご覧ください

 

【DHLの概要】

DHLは、世界のロジスティクス産業をリードするグローバルブランドです。グループ各部門が提供するサービスは他の追随を許さない広範囲なポートフォリオを構成しており、国内および国際小包配達から、eコマースの商品配送、フルフィルメントサービス、国際エクスプレス、陸上・航空・海上輸送、産業別サプライチェーンマネジメントにまでおよびます。世界220以上の国・地域で40万人の従業員が、人々とビジネスを確実に繋ぎ、グローバルでサステナブルな貿易の実現を可能にしています。テクノロジー、ライフサイエンスやヘルスケア、エンジニアリング、エネルギー、自動車、そして小売りなど多くの成長産業や市場向けにソリューションを提供し、「世界のロジスティクス企業」として位置付けられています。

DHLは、DHLグループの企業です。グループ全体の2024 年の売上高は約842億ユーロに達します。社会と環境にとってサステナブルなビジネスの実現とその約束を通じて、世界に貢献をしていきます。ドイツポストDHLグループは、2050年までにロジスティクスにおけるネット・ゼロ・エミッションの達成を目指しています。