キャセイ、企業向けSAF(持続可能な航空燃料)プログラムで新たにDBシェンカーと提携
欧州大手貨物輸送事業者と共にSAF利用拡大および航空貨物輸送における脱炭素化を推進
2024年7月22日月曜日キャセイ(本社:香港、最高経営責任者:ロナルド・ラム)はこのたび、キャセイの「企業向けSAF(持続可能な航空燃料)プログラム」に、航空貨物業界より新たなメンバーとして欧州大手貨物輸送事業者、DBシェンカーが参加することを発表しました。DBシェンカーは二酸化炭素排出量削減の取り組みとして878トンのSAF購入を確約することで、本プログラム最大の貢献者となります。
「企業向けSAFプログラム」は、気候変動対策への取り組みとして2022年に設立されました。本プログラムの会員は、香港国際空港および就航地の空港からキャセイパシフィックやキャセイカーゴのフライトに使用するSAFを購入することができます。DBシェンカーは2020年より輸送量の一部にSAFを利用しており、本プログラムに参加することにより更に明確に航空貨物事業による気候変動対策へのコミットメントを示しました。
SAFの利用拡大は、「2050年までに炭素排出量をゼロにする」という目標を掲げる航空業界にとって重要な施策となります。キャセイパシフィックは、2030年までに全使用燃料の10%にSAFを使用することを目標に掲げています。このプロジェクトは、ゴールド・スタンダード認証のコミュニティおよび環境プロジェクトを通じて、高品質のカーボン・オフセットを提供するキャセイカーゴの「Fly Greener」プログラムと並行して実施されます。
キャセイ・グループはまた、アジア太平洋地域におけるSAFの開発と利用を促進し、航空業界の脱炭素化におけるSAFの中心的役割を強化するため、シンガポール航空とサステナビリティに関する幅広い取り組みで協力する覚書を締結しました。また、これに先立ちキャセイカーゴは、より燃費効率の良い次世代大型貨物機A350Fの受注を確定しました。
キャセイは、さまざまな燃料供給パートナーとの協力により、香港国際空港をはじめネットワーク空港全体でSAFの使用を拡大することが可能になりました。DBシェンカーとの協定により使用されるSAFは、廃食用油と動物性油脂に由来します。本プログラムの一環として、航空会社はSAFを使用したフライトによるCO2排出(スコープ3)の削減量を証明する書類をプログラム参加メンバーに発行しています。使用される燃料の原料や製造工程にもよりますが、SAFは従来のジェット燃料と比較して、ライフサイクルベースで温室効果ガス排出量を80%以上削減することが可能になります。
「DBシェンカーをキャセイの企業向けSAFプログラムの新たなメンバー、またこれまでで最大の貢献者として迎えることができ大変喜ばしく、航空貨物業界をリードする企業からこのような規模のサポートをいただき、航空業界の脱炭素化に向けて共に取り組んでいけることを大変嬉しく思います。従来のジェット燃料を持続可能な航空燃料に置き換えるというDBシェンカーのコミットメントは、2,600トン以上のCO2排出量を削減することに相当します。このパートナーシップは、より持続可能な航空貨物産業という目標に一歩ずつ近づいていく「Greener Together」の協力精神を象徴するものです。」(キャセイカーゴ取締役 トム・オーウェンのコメント)
「キャセイパシフィックとSAFで提携することにより、弊社は航空における持続可能性へのコミットメントとリーダーシップを強化していきます。この提携は航空貨物における当社の環境管理を進化させ、世界中のより多くの地域でSAFの需要拡大に貢献することで、より持続可能な未来に向けた一歩となる事を期待しています。」(DBシェンカー経営役員(航空・海上貨物担当) トルステン・マインケのコメント)
企業向けSAF(持続可能な航空燃料)プログラムに関する詳細は、こちらをご覧ください。
キャセイの持続可能性に関する取り組みについては、こちらをご参照ください。