キャセイパシフィック航空 航空貨物輸送にもカーボンオフセットプログラム「FLY Greener」を導入
~独自のCO2排出量計算システムの改良で、カーボンオフセットへの取り組みがより容易に~
新しい二酸化炭素排出量計算システムは、わずか数ステップで貨物の二酸化炭素排出量とオフセット価格を算出することができます。お客様はカーボンオフセットを購入することにより、厳選されたカーボンオフセットプロジェクトに貢献することができます。これらのプロジェクトは全て、二酸化炭素削減効果が検証されており、質の高い社会・環境発展への貢献を保証するゴールドスタンダードの認定を受けています。
キャセイパシフィックでは、温室効果ガスの排出量を減らすための試みとして本年4月には、香港国際空港では初めてとなる、法人企業向けSAF(持続可能な航空燃料)プログラムも開始しています。同プログラムは、法人企業が参加し、SAFの利用に貢献することで出張や航空貨物輸送による二酸化炭素排出量を削減する機会を提供するものです。キャセイパシフィックは、世界で初めて2030年までに総燃料使用量の10%をSAFとする目標を発表した航空会社の一社です。
これまでも、キャセイパシフィック・カーゴのウェブサイト「cathaypacificcargo.com」の「emission calculator」ではフライトを検索することで潜在的な二酸化炭素排出量の試算が可能でしたが、今後はウェブサイトに顧客登録することにより、航空貨物運送状(AWB)番号を入力してカーボンオフセットの申請ができる機能を提供します。一度の申請で5件のAWB番号を入力でき、毎月の期間に何度でも申請することができます。国際航空運送協会(IATA)の最新の手法を用いたこのシステムは、貨物重量や航空機の種類によって計算された排出量とオフセット価格を現地通貨で表示することができます。
毎申請手続き後、申請者には、輸送量および二酸化炭素排出量とカーボンオフセット価格が記載された集計表が送付されます。また、前月に申請された排出量ならびにキャセイパシフィックから請求されるオフセット価格の合計が記載された月次報告書も送付されます。当プログラムを通して支援した環境取り組みプロジェクト名が記載された証明書も発行されるため、サステナビリティに対する取り組みに関する内部監査に活用することができます。
お客様がキャセイパシフィックを通じて購入されたカーボンクレジットは、貨物輸送に由来する二酸化炭素排出オフセットを支援する第三者機関認証プロジェクトに当社が直接寄付するため、キャセイパシフィックがカーボンオフセット取引で利益を得ることはありません。
当プログラムでは現在、次の4つの社会貢献プロジェクトを支援しています。①バングラデシュの家庭に燃料効率の良い調理用コンロを提供する。②インドの家庭に太陽熱温水器を提供する。③中国農村部の家庭に太陽熱調理用コンロを提供する。④中国農村部に小型バイオガスプラントを提供する。カーボンオフセットプロジェクトについては、こちらをご覧ください。
また、二酸化炭素排出量計算システムは、まず出荷済みのAWB番号を対象として申請受付を開始し、将来的にはキャセイパシフィック・カーゴの予約・スペース確約システムである「Click & Ship」にこの機能が組み込まれることで、貨物輸送予約時のカーボンオフセット申請がワンクリックで可能となります。
「当社が開発した二酸化炭素排出量計算システムは、お客様のサステナビリティ目標達成に貢献し、ひいては我々のビジネスと航空業界をより持続可能なものにするための新たなツールです。持続可能な航空燃料の開発・普及に加え、当社独自の二酸化炭素排出量計算システムを通して社会貢献プロジェクトへの参加という選択肢が広がり、お客様はより柔軟にカーボンオフセットに取り組むことができることになります」(貨物部門ジェネラルマネージャーのジョージ・エドマンズのコメント)
「当社は、キャセイパシフィック・カーゴとともにこのシステムを改良しました。実際の飛行経路、航空機の種類、飛行距離などさまざまなデータを使って貨物ごとの二酸化炭素排出量を計算し、カーボンオフセット価格算出の精度を最大限に高めることに貢献しました」(キャセイパシフィック航空の子会社で、この技術を設計したGlobal Logistic System (HK) Co., Ltd(GLSHK)のCEO サイモン・ウンのコメント)
「私たちは、サステナブルな取り組みにおいて、アジアの航空業界でリーダーシップを発揮できることを嬉しく思います。また、お客様と協力して持続可能な航空貨物輸送を推進できることを楽しみにしています。カーボンオフセットの計算が複雑である一方、サステナビリティに関する内部監査では正確性が求められます。当社の二酸化炭素排出量計算システムを活用した「FLY Greener」に参加することで、複雑な計算が求められるカーボンオフセットが容易になります。お客様が最も求めているのは正確性と使いやすさです」(カーゴ・グローバル・パートナーシップの責任者、クリス・ボーデンのコメント)