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キャセイパシフィック航空 エアバスA350-1000型機の初号機を受領へ

デリバリーフライトにはバイオ燃料が混合されたジェット燃料を使用

 

 

キャセイパシフィック航空は、最新鋭機となるエアバスA350-1000型機の初号機のデリバリーフライトを、2018年6月19日にフランス・トゥールーズのエアバス本社からホームグラウンドである香港に向けて運航します。このデリバリーフライトにはバイオ燃料が混合されたジェット燃料を使用しており、これは同社の環境効率への積極的な取り組みを示すものです。キャセイパシフィックは、先端技術が用いられたエアバスA350-1000型機を2018年中にさらに7機を受領し、今後4年間で計20機受領する計画です。

キャセイパシフィックのルパート・ホッグ最高経営責任者は「私どもは温室効果ガスの排出に伴う環境への負荷を軽減するため、様々な取り組みを行っています。2020年以降二酸化炭素量を増加させないカーボンニュートラルという目標に真剣に取り組んでいく中で、代替燃料の使用は目標実現への鍵となるものであり、バイオ燃料の商用化の実現に向け、その開発と使用を今後も支援してまいります」と述べています。

 

キャセイパシフィックは2016年にエアバスA350-900型機の初号機を受領した際、バイオ燃料を使用したフライトでは当時業界最長となるデリバリーフライトを運航しており、これまでに受領した同型機22機のデリバリーフライトでは代替ジェット燃料を10%混合した燃料を使用しています。

 

バイオ燃料は従来のジェット燃料に比べ、ライフサイクル温室効果ガス排出量を最大で80%削減できることが特徴です。

 

バイオ燃料を使用したキャセイパシフィックのエアバスA350-1000型機のデリバリーフライトは、パートナーであるエアバス社とトタル社の協力のもと運航されます。

 

エアバス社の新エネルギー部門統括責任者であるフレデリック・エイシェン氏は「私どもは低炭素燃料を使用したエアバスA350-1000型機の飛行を通じて、航空業界および航空会社による二酸化炭素排出削減に向けた取り組みを支援してまいります」と述べています。

 

キャセイパシフィックはバイオ航空燃料の開発企業に投資した世界初の航空会社であり、2014年に都市ゴミから再生可能な航空燃料を生産する技術の研究開発を手がけるフルクラム・バイオエナジー社(米国・カリフォルニア州)に出資をしています。

 

2018年5月、フルクラム・バイオエナジー社は米国・ネバダ州で初の商業用プラントの建設に着手しており、2020年の操業開始時には年間1,000万ガロン(約3,785万リットル)以上の生産能力を備えることになります。キャセイパシフィックはこの施設で生産される燃料を使用する最初の航空会社のひとつとなる予定です。